開業資金を抑えてお店をやりたい、ワークライフバランスをとりながら働きたい……こんな考えから最近は、自宅をカフェや美容室、レンタルスペースに使うケースが増えています。
なかでも人気が高いのが自宅カフェ。
ただし自宅で開業するにあたっては、法的なニーズを満たすためにリフォームが必要に。
今回は自宅でカフェを開業するための手続きやリフォームのポイントをご紹介します。
■自宅で開業するメリットとは?
自宅でカフェを開業するメリットは、何と言っても開業資金を抑えられること。物件をレンタルする必要がなく、その分のコストが抑えられます。
また通勤時間がないのも魅力の一つ。
ドア1枚を開け閉めしたり、階段を登り降りさえすれば、自宅と店舗を行き来できるのも嬉しいところです。
したがってプライベートとの両立もしやすく、週末限定の開業など副業として位置付けることも可能に。
働き方・生き方が多様になった今、自宅開業は選択肢を広げてくれるものなのです。
■失敗しないために知っておきたいデメリット
もちろん良いことばかりだけでなく、デメリットがあることも知っておきましょう。
一つは立地の問題。
住宅街だと集客の面において、商業地域や駅チカよりも人出が少ないことが挙げられます。隠れ家的なカフェである特別感を打ち出したり、SNSを上手に使って発信するとよいですよ。
もう一つは、仕事とプライベートの切り分けが難しくなること。働く場所と暮らす場所が一カ所になるので、オン/オフのスイッチが切り替えにくくなる、という声もあります。
ただしこちらはリフォームで解決できるので、事前にライフスタイルを見直して、店舗リフォームのプロに相談してみるのがおすすめです。
■カフェやパン屋を開業するために必要な資格とは?
次に具体的に開業するために必要なステップや設備について解説します。
まずは、資格について。
自宅で飲食店を開業するためには、「飲食店営業許可」をとる必要があります。調理しない食べ物を提供するようなカフェでも、この営業許可はマスト。そして「開業届け」を最寄りの税務署に提出しましょう。
さらに「食品衛生責任者」と「防火管理者」の資格の取得も必須です。
それぞれ食品衛生協会が主催する食品衛生責任者養成講習会や、一般社団法人 日本防火・防災協会による講習会を受講するのが基本です。
ちなみに最近はパン屋を自宅で開業するのも人気ですが、イートインではなく菓子系パンの販売だけなら、「飲食店営業許可」は必要なく、「菓子製造許可」だけでOKです。
ただしイートイン形態でなくともサンドウィッチやカレーパンなどのお惣菜系パンなら、「飲食店営業許可」が必要になるので注意しましょう。
■コレを忘るべからず! 立地条件をチェック!
自宅が建っているエリアの「用途地域」が何であるか、確認をしておきましょう。
用途地域とは、都市計画法に基づき「住居専用地域」「商業地域」「工業地域」といった土地利用の用途を定めたもので、用途地域ごとに開業できる業態や店舗の床面積が変わってきます。
たとえば「第一種低層住居専用地域」ですと、「50m²までの住居を兼ねた一定条件の店舗」という決まりがあるので、まずは市役所や区役所に行って確認しましょう。
■法律をクリアしつつ、オン/オフを切り替えるためのリフォームとは?
では肝心のリフォームについて。実は法律では、「自宅の中にカフェをつくって営業できない」と定められています。そのため自宅でカフェを開業するには、自宅部分とカフェスペースを明確に仕切らなければなりません。
空間の分け方としては、
・方法A=1階と2階で分ける
・方法B=1階の一部をカフェスペースにする
……といった方法がスタンダード。
特に方法Bですと、自宅スペースをより広く取ることができます。
プライバシーを確保するためには、防音効果が高い壁や建具で仕切ることをおすすめします。
■設備機器や仕上げの素材もカフェ仕様にする必要が
さらには保健所により、店内の明るさ、衛生管理方法、洗浄・給湯設備などについて基準が定められています。
特に設備については、
・自宅キッチンとの兼用はNG
・キッチンを1槽式にするなら従業員用の手洗い器を設置する
・2槽式シンクの一つを従業員用の手洗い器にするのはOK
・お客さまのトイレとは別に、独立した手洗い器が必要
・家庭用レベルの冷蔵庫を使うのなら、外からでも庫内温度がわかる温度計を設置する
……といった細かい規定が求められます。
素材も防水性である必要があるので、家庭用の壁・天井クロスは認められません。
保健所の裁量で判断される箇所も多いので、事前に店舗リフォームのプロによく相談しましょう。
■自宅カフェはコンセプトが決め手!
このように自宅でカフェを開業するためには、クリアしなければならないさまざまなステップがあります。
ただし難しいことは、店舗リフォームのプロに相談すれば大丈夫。
それよりも、どんなカフェにしたいのか、コンセプトを固めることが大切です。
ひと口にカフェと言っても、隠れ家風にしたいのか、ポップ系にしたいのか、ホテルライクにしたいのか、テイストがさまざま。
カフェで表現したい世界観とお客さまのニーズがマッチするか、利用者目線も考慮して、ふさわしい内装デザインにすることが求められます。
また自宅店舗なら、立地的にたいていは駅チカなどよりは集客力が落ちるので、外観もあわせてリフォームしてカフェらしさを打ち出すのもおすすめです。
■自宅でカフェを開業するのなら、店舗リフォームのプロ・アクトにお任せください!
滋賀県大津市のアクトは年間30〜40件の店舗内装を手がけており、アパレルを中心に飲食店や雑貨店やヘアサロン、商業施設まで多彩な経験と高い技術をもっています。
自宅でカフェを開業する場合でも、豊富な経験をもとに的確なアドバイスが可能。
デザインだけでなく構想段階からお力添えいたします。
イメージが固まった段階で3Dパースを作成するので、デザインの専門知識がなくともリアルな雰囲気や空間のボリュームを確認いただけるので安心。
メンテナンスまで責任を持ってトータルサポートいたしますので、まずはお電話やメールにてお問い合わせくださいね。